釣道の頂を目指して

巨大魚に心を奪われたアングラーの心の掃き溜め。文多め、釣果少なめ。臆病で小心者の釣り人が描くサクセスストーリー(予定)。

ルアーの選択を

釣り大好きで上手い方に同行させて頂いた結果。

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4、5kgくらいと思う。

お得意のシンペンネチネチ大作戦で。

足下、根のキワで出たからこのサイズでも結構スリリングだった。

このサイズでもドラグ手元計測5kgを出して驚いた。

まだGTとは言えないけれど、普通にかなり嬉しい。

本当にありがとうございます。

「借り物の力で構わない、そこに確かな鼓動があるなら」

そこに確かな鼓動は、…あったかな笑?

 

 

でもやっぱり上手い人達とやるとそれでだけでいろいろと勉強になる。

多くの状況に対応できる引き出しの多さ、時合いや食うタイミングを予測できる経験の豊富さ。

思考をやめず、日々研究。

頭が上がりません。

本当にその背中は遠い。

自分が同じ年月をかけたって辿り着けるとは到底思えない。

それでもやっぱり、いつかは自分で判断したポイントで、良いと思った釣り方で、己の力で魚を獲れるようなアングラーになりたいと思う。

 

 

学んだこと教えてもらったこととは別に最近個人的に思ったこと、

・水温大事かも(まだN=1。水温病にはならないと思うけど笑)

・ギンバルは短時間ファイトなら寧ろ邪魔?

 

あとはヘビータックル以外を振るのも大事かなあと。

ヒラスズキ風にランガンしながら4号タックルで魚を探すのは勉強になりそう。

でも金もタックルもないから多分やらない。

 

でも、そうでなくてもショアGTの標準である?PE8号に拘らないということも勉強になるかもしれない。

飛距離やルアーの操作性っていうのはもちろんだけれど、例えばPE8号だけ使ってる人はPE8号のアドバンテージっていうのを多分最大限に活用できないんじゃないか、ということ。

例えばPE6号で実際にファイトし、切られた経験、釣り上げられた経験を積んでいかないとおそらくPE8号のメリットは理解できないしそれを最大限に活かしたファイトはできないように思う。

だから別にラインを細くしたりしてみるのも悪くない選択なのかなと。

魚には申し訳ないけれど。

ラインだけじゃなくてドラグ力やルアーサイズもそう。

ドラグ6kgを経験したことがなければおそらくドラグ8kgのメリットは最大限に活かされないし、同様にドラグ8kgを経験したことがなければドラグ10kgのメリットは最大限に活かされない(かもしれない)。

いかんせん魚とのコンタクトが少ないので難しいけれど。

 

なんとかGTと言えるサイズをもう一本。

頑張りたい。

せめて、人間らしく

なんだか釣りブログとはかけ離れてもうただの日記になってしまうけれど。

 

最近いろいろと上手くいかない。

 

釣りでは毎日バイトすら得られない。

正直、釣れない釣りほど楽しくないものはない。

結果が出ないのは退屈きわまりなく、残りの時間がない今では焦りが募るばかり。

とすれば、自分は本当に釣りが好きなのだろうかと考え込む。

釣りが好きで好きでしょうがなかった小中学生の頃のように純粋に釣りを楽しむことができているかと自問自答すると、「釣りではなく釣りしてる自分が好き」という他の人に対する指摘に、自分はどうだろうか、とちょっぴり怖くなる。

 

そういえば中学生の頃、長期休みには約束せずとも部活の後自然に集まって、毎日ママチャリで一緒に釣りに行っていたあいつは今は自分と違い、大学生っぽいことをしてる。楽しそうだ。彼女もいるし就職もいいとこに決まったみたいだ。

自分は彼女なんかもいないし、金がもったいなくておしゃれなカフェやバーなんか行けない。竿を持たない旅行もできやしない。

だからいわゆる「大学生らしい」生き方をしている人達にすごく憧れる。

そして、そんな生き方とは真逆のような生き方をしている自分に劣等感のようなものを覚える。

俺だってお金があったらバーとかカフェとかちゃんとした旅行とか行ってみたいけれど、どうしてもお酒やらコーヒーやらそんなものとルアーの値段を比べてしまう。

もう病気なんだろうなあと思う。

 

そういえばもうすぐクリスマスだな?

当然会う人も電話する人もいない。

磯でルアーを投げることしか出来ない。

…自分にはこれしか縋れるものがない。

 

でも、普通の幸せは味わえない、味わいたくないくせに、かといって時間をかけてやってきた好きなことでも大した結果を残せてきたわけじゃあない。

好きなことと真面目に向き合うほどに現実と理想のギャップは大きくなる。

真面目にやってみて結果が出ないのは本当に辛い。

今までしてきた言い訳が全部嘘だと思い知らされ、自分の才能の無さと情熱の足りなさをこれでもかと突きつけられる。

そしてそれに耐えて前を向き続けるのは、とてつもなく苦しい。

好きなことで結果が残せないのなら、せめて周りと同じ「普通の」幸せを幸せと感じられたら、こんなもの好きになってしまわなかったら、どれだけ苦しくなかっただろうか。どれだけ人生は明るくなっていただろうか…。

 

しかし悲しいことに自分にはこれをやめるという選択肢がない。

俺にはこれしかない、なんて結果が出てないから情け無くて言えないのだけど。

 

…結果が欲しい。

純粋に。

 

また、いつも使っていたキャタリナはギアがいかれてしまった。

買ってから約九ヶ月。

ゴリ感シャリ感は前からでていて長くはないかもと思っていたけれども、せめて今年いっぱいは持ってほしかった。

先月何故か突然テンションが上がって泳いだ時に一回水没させてしまったのが良くなかったのかもしれない。

辛いことにメンテに出す金もない。

大物は諦めなくちゃいけないのか、と思うとかなり辛い(シマノ14000番がまだあるけどちょっぴり不安)。

 

研究の方ではサンプリングが予想通りに行かず、年末までの滞在期間を1月の中旬までに延ばした。

年末と正月はさすがに帰りたかったけれど、今後の就活のことを考えるとまともに時間を取れるのは今しかない。

生き物相手の研究は本当に難しい。

特に自分の研究対象は季節性が強く、しかもそれが就活の時期と重なるわ年ごとのばらつきもかなり大きいわでかなり厳しい戦いを強いられている。

自分で決めたことだけど、さすがに寂しいし、辛い。

おせち食べたかったし、久しぶりに会う予定だった元バイト仲間との新年会も出られない。

自分は何のためにこんなことしているんだろう。

好きでもないことに、こんなに時間をかけて。

でもデータが揃わずに卒業できないことの方がもっと辛いのでやるしかない。

それでも、研究対象の生物の実験のために拠点にある唯一のエアコンを使い、実験に悪影響を与えないために自分は寒く暗い部屋で息を潜めて生活していると、自分がなんのために生きているのか、本当に分からなくなってしまう時がある笑。

 

研究をやったことない人に研究の話をすると「やりたいことができて良いね」とか皮肉めいたことを時々言われるけれど、研究をちゃんとやる場合は結構人間を捨てないとできないことの方が多い気もする。

論文ではマテメソ(材料と方法)のところなんか簡潔に書かれているので、研究者がどれほど苦労しているかっていうのはなかなか伝わらないけれど、恐らく多くの場合、苦悩と挫折の連続なんだと思う。

だから研究者だって「やりたいことができて良い」なんてことはない。

別にすごいとなんか思われたいわけではないが、最低限の理解はしてほしいな、と思う。

自分なんかはIPS細胞のように世の中に役立つ研究ではなく、どちらかというと純粋な興味を突き詰める研究をしているので偉そうなことは言えないのだけれど。

 

就活の方も、最寄りのテストセンター会場が福岡だったり、それが原因で行きたいインターンに応募できなかったりって感じで、東京の学生なのに地方大学生の就活の大変さを実感している。

やっぱり、実際に自分が体験してみないと分からないことも多いなと。

多分東京にずっといたらこんなこと一切気にしてなかったと思う。

 

面接とかはWEB面接とかで対応してくれたりするけれど、やっぱり自分は人に何かを伝えると言うことが苦手だと痛感する。

自分が言いたいことがあるとすると、自分が発信できるのが良くて7割、相手に伝わるのはきっともっと少ない。

言葉が不自由(適当な使い方かはわからないが)ってのは本当に辛い。

自分の想いを、自分の考えを、思った通りに誰かにぶつけられないのは、伝えられないのは、とてももどかしく、寂しく、そして苦しい。

そして説明不足だったり誤解を生んだりして誰かを傷つけたり怒らせたりしてしまうのは本当に怖いし、そして何より申し訳ない。

自分の胸中を、この想いを、他の人に正確にかつ遠慮無くぶつけられたらそれはどれほど幸せなのかなと思う。

でも自分にはそれができない。

まあ、だから、こんな文章を書いているんだと思う。

とりあえずコミュ障は、辛い。

 

まあこんな感じで、とりあえず辛い時期にさしかかった。

年中辛いけど笑。

まあ辛いのは自分の要領が悪いだけなんだろうなあと思う。

他の奴ならもっと上手くきちんとできたのかなあなんて思ったりもする。

 

釣りでは、正直、大きい魚を釣りたい気持ちはあるのだけれど、時化や強風やらでなかなか希望の持てる日が少ない。

あきらめの気持ちも大分強くなってしまった。

それでも、自分は理論的には正しいことや効率の良いことじゃなくて、やっぱり自分が納得できることをしないと後で絶対に後悔する。

だからなんだかもう満身創痍だけれど、信じてやれることをやっていくしかない。

 

 

72.5kg釣ったあいつはそれを手にした瞬間、どんな表情をした?

どんな気持ちになれた?

一体どんな景色が見えた?

 

自分も、そんな興奮と歓喜を味わってみたい。

そんなことを思うと、苦しい時でもとてつもなく熱い何かが胸にこみ上げてくるような気がする。

 

 俺はお前みたいな余裕なんかねえよ、お前みたくかっこよくもねえよ。

自分のことで精一杯で、ダサくて、ほんとしょうもねえ奴だよ。

でも、俺だって自分を信じてみてえんだよ。これだけは諦めたくねえんだよ…。

って思う。

 

It ain't about how hard you can hit, but it's about how hard you can get hit and keep moving forward. It's about how much you can take and keep moving forward. That's how winning is done.

自分の好きな台詞。うろ覚えだけど。

辛くてもやるしかない。

11月30日

11/30

また島へ戻る。

 

行きっぱなしだと大学の単位が取れないので一旦授業を受けに東京へ戻った。

試験もなく先生の話をひたすら聞くだけの講義を寝ながら受ける。

学生としての意識の低さに自己嫌悪に陥るも、なんとか卒業のための単位は確保できそうだなと安心する。

 

授業以外では半年ぶりにイソマグロ君に会って話をした。

釣りのことより支えてくれた人、周りの人の話とかで盛り上がる。

でも釣りの話を聞くとやっぱりすげえな、と思う。

金が無さすぎて奢れなかったのが情けない。

23にもなって俺は何やってるんだろうなあと多少自己嫌悪に陥る。

 

別の日には苦楽を共にしてきた相棒に会って話をする。

将来のこと、卒業釣行のこと、現状に対する至らなさ、などなど。

しつこいことが嫌いな奴だけれど、こういった類の話は何度しても嫌な顔はされない。

だから俺は会う度に似たような話を何度も何度も馬鹿みたいに繰り返す。

きっとむこうもそんな時間が嫌いではないんだろうと勝手に思いこんでいる。

プラスαでアホみたいな夢の話もしてみる。

残された時間はわずかだとお互い分かっているけれど、そんなことには気づかないフリして話す。

同じ想いをもつ仲間の存在は本当にありがたい。

こいつとならどこへだって行けるし、何だってやれると本気で思える。

頑張ろう、とお互いを励まして別れる。

 

さらに別の日には夢を追いかけるお兄さん(お兄さんは違和感?)と一年ぶりくらいに会う。

その後が気になって連絡してみたらなんだかんだで焼肉をご馳走してもらってしまった。

話を聞いて夢を追いかけ続ける大変さを痛感する。

ジャンルこそ大きく違えどその覚悟と生き様はカッコいいと思う。

最後のチャンス、どうにかうまく行って欲しいと心から願う。

 

 

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さて、気づけばもう島に来ることができるのも折り返しを過ぎていてかなりの焦りを覚える。

残りの時間をどうしようかと悩むが、できることをしていくしかないと自分に言い聞かせる。

 

飛行機に乗ると隣の席は美人のお姉さんで若干テンションが上がる。

どこかで見たことあるなあと思っていると脳裏に中学の同級生の顔が浮かぶ。

ああ、あの子に似てるんだなあ、と一人で納得し「ちょっぴりオタク入ってたけど可愛かったよなあ」なんて思い出に浸る。

あの子は今何してんのかなあ、頭良かったからひょっとしたら大学院とか行ってんのかなあ、とかしばし根拠の無い推測をしてみる。

「俺は相変わらずうだつのあがらないことやってるよ」と彼女に話しかけるようにボソッと自嘲してみる。

それを聞いてあの頃みたいに笑ってくれたら俺も少しは救われるのかな、と意味の分からないことを考えてみる。

 

飛行機を降り、船着場へ向かう。

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例のフェリーを見つけ、すぐ側まで行って物思いにふける。

これと違う船に乗らなければならないのは環境や才能のせいなんかではなく、自分の覚悟と情熱のなさのせいなのだとまた自嘲し、しばし感傷に浸る。

そしてふといつからこんなネガティブになってしまったんだろうかと我に帰り少し笑う。

 

…もしかしたら一歩を踏み出す勇気さえあれば、後は案外なんとでもなるのかもしれない。

かの植村直己だって大学時代は「ドングリ」と馬鹿にされてたんだぞと自分に意味もなく喝をいれてみる。

でもどうやら今更それで動く心では無いようである。

 

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カップ焼きそばで昼飯。

 

フェリー待合所では以前バイトさせてもらっていた島の宿のオーナーに偶然出会った。

短い期間だったけれど自分のことを覚えてくれてたのが嬉しい。

ちょっとだけ話をして別れる。

 

今回は別の島で2泊してからいつもの島へ行くのでやや面倒臭いのだが、いつもよりちょっといろいろあったので「今回こそ何かあるかもしれない」と根拠もなくワクワクしながら船に乗り込む。

 

奇跡でもなんでも起こしてやる。

俺は負けねえ。

厨二病っぽく心で呟いてみると多少心も軽く感じられる。

 

別の島では研究のためのサンプル確保。

なかなか思い通りには行かず、研究の方でもかなり焦りが募る。

理研研究者の境遇に同情しつつも、自分には不正を貫き通す強さなんてないから大丈夫だと寂しく胸を張ってみる。

 

そんなことを考えながら歯を磨こうとしたら歯ブラシを便器の中に落とす。

一日の落ちは完璧だったかもしれないと笑ってみる。

 

 

12/1 追記

今日も夕方からサンプリングがあるけれど、その前に時間があったのでちょっぴり観光。

いくつかある宿の中で今回の宿を予約した理由の一つが自転車無料貸し出しがあるという点。

しかしいざ借りてみたらまさかのオンボロ自転車だった。

平地を走るのでさえ息が切れる。

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高いところがあったので登ってみる。

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馬鹿と煙は高いところが好き。

木が折れそうで怖かった。

しかし上に登ってもあまり良い景色ではない。

何のために建てられたのだろうとしばし考えてみるが特に理由が思いつかずすぐに降りる。

 

オンボロ自転車で帰る。

帰りは登り坂。

1km以上続く登り坂を一度も足をつかず登ってみる。

途中諦めようと思ったが、汗だくの息切れ状態で登り続ける。

終わったら足はパンパン。

本当に意味もなく自分を追い込むことが好きである。

この妙な趣味は小さい時から変わらない。

自分のルーツなのかもしれないと気づく。

無駄な達成感と爽快感に優しく包まれ満足する。

 

サンプリングの方は昨日はダメダメだったけれど、今日は良くとれた。

首の皮一枚繋がった感じでとりあえずは安心する。

 

 

…早く釣りがしたい。

結局釣っても自信なんてものはつけられないのかもしれないけれど、とりあえずでかいのを釣って死ぬほど叫びたい。まだ見ぬ景色を見てみたい。

本当にそれに尽きる。

そこから先は分からないけれど…。

頑張ろう。

 

なんだか濃いと思える期間だったし、日々を記録するのも良いなあと思ったのでちょっとサンプリングして日記を書いてみたりする。