釣道の頂を目指して

巨大魚に心を奪われたアングラーの心の掃き溜め。文多め、釣果少なめ。臆病で小心者の釣り人が描くサクセスストーリー(予定)。

せんべつとげんじつ

島から帰る前日、海の神様から餞別をもらった。

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キメジ、70cmくらい。

ヒットルアーはサーフェスブル200。

前回のブログであんなに偉そうな記事を書いたのに結局いつもの釣り方で釣ってしまった。

まあ、今までの根性論がようやく少し報われたってことで笑。コスパ悪すぎ。

 

ところで、島から帰ってきて今日初めて就職活動というものをした。

結果はもちろん惨敗。

テンパってどんな質問に対しても脱線して釣りのことを話してしまうアホっぷり。

短い面接時間の中で何度釣りという単語を発したか分からない。

ネタにはなるけれど、正直落ち込む。

そして何より一昨日まで磯靴を履き磯に立って夢を追いかけていた笑自分と、革靴を履いてコンクリートジャングルを歩き現実と己の無能さに向き合う自分とのギャップがありすぎて、戸惑う。

社会、競争、評価といった「現実」から、この3ヶ月自分がどれほど隔離されていたかを思い知る。

頑張らないとだけど、頑張れないんだよな。

いつからこんな努力嫌いになっちゃったんだっけなあ。

 

ぶっちゃけ、まだまだ釣りたい魚も行きたい場所も山ほどある。

GTは釣りたいけれど、世界中がキャスト範囲になり得る今、自分はそれは最後のゴールだとは思っていないし、そんな遠すぎるゴールに辿り着くには学生という短い期間では絶対に不可能だと思う。

でもどれだけ変人になろうと努力してみても、破天荒になろうと足掻いてみても、どうしても「就職して結婚して」というような安定への憧れを捨て切れない自分がいる。

就職したら結婚したらこの夢も情熱も消えてしまうんだろうか。

そしてその時「俺も大人になった」なんてベタなセリフ言っちゃうんだろうか。

…絶対言いたくはない。

それは「大人になった」んじゃなくて「男として熱くなくなった」だけだろうから。先日磯で戦い続ける56歳のGTアングラーと出会ってそう思った。

でも常識的に考えたらまあ無理だよな、っていう結論に最近は落ち着いてしまいがち。

常識なんてそんなものぶっ壊せるだけの強さが欲しいもんだ。…ってこれは情熱が足りない言い訳かな。

まだ考える時間はある、けれど腹の中はもう決まってしまっているのかもしれない。

情けなくて涙が出てくるな、残念だけど。

 

本当はこんなの書いてる場合じゃないんだけど、まあ久しぶりに思うところがあったので印しておく。

またしてもオ◯ニーしてしまいすいませんでした。

 

7/16

4:30-6:45

大潮 1日目

満 6:02

干 12:58

 

夢は、遠い。だけど…

早いものでもうすぐ島に来て3ヶ月になる。

相変わらずシケで釣りが不可能な日以外はバカみたいに毎日磯に立っている。

時間がある時は1日2回、多い時は3回磯に下りているからもう100回程度は磯に立って竿を振っていることになる。

それでも現実は厳しかった。

本命のヒットはなんと1回のみ。それもラインブレークでバラしてしまった。

ハイシーズンの磯にも関わらず結果を出せなかったことが本当に悔しい。

 

3ヶ月毎日最高のポイントに通い続けていればなんとかなると甘い考えをしていたけれど、GTをバラした後2週間以上本当に何の反応も得られない期間があって、今までの自分の釣りのスタイルを変えていかなければいけないことを痛感した。

というのも、今までの自分は根性論に頼りすぎていた。

「毎日行けば釣れる。投げ続ければ釣れる。」

そんな風に思考停止しても続けていればきっといつかは報われるかもしれない。

でもそれでは次に繋がらないし、この島のように魚影の薄いところで良い結果を残すことは絶対的に不可能だ。

もっと頭を使わないと。探究心を持たないと。

 

根性論は一見耐え難く強さが必要なように思えてしまうが実はその本質は易く、弱く、そして脆い。

一方で根性論に頼らず思考と試行を重ね、問題と真摯に向き合い続けるのは難く、怠く、そして何より恐ろしい。けれどもそこから生まれた理論というのはとてつもなく強固で、揺るぎない。

 

人間というものは知らず知らずの内に好きなことに対して根性論に頼ってしまうことが多いが、それでは逃げと同じ。それで結果を残しても何も学べないし、成長もできない。

頭がちぎれるほど考え抜き、あらゆる可能性を潰していく姿勢を持って初めて努力したと言えるのでは無いか。

本当にいいことを学べた。

魚影がとてつもなく薄い、そんな環境も悪くなかったんじゃ無いかとも思えるほどに。

 

そんな感じで最近は潮が当たっていなかったら一級ポイントを捨て、二級三級でも潮の当たるポイントに入ったり、潮の当たっているところまでランガンしたり、泳いでみたりしている。

まあその結果かは分からないが、最悪の2週間を経てしょぼいけれど本当にしょぼいけれど、ちょっとだけ反応を得られるようになった。

 

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ロウニンアジ。手尺で60cmくらい。

ヒットルアーはサーフェスブル200。

ブルポップよりも軽いので飛び出しやすいが、st66の5/0をつけると足場の高いところでもエラーアクションを減らせる。

 

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スマ。55cmくらい。

ヒットルアーはfalken-rのスピンブレード30g。

キビナゴを食っているやつにはやっぱりスピンテールは最強だ。

GTかサメに食われ過食部位が半分以下になってしまった。

ルアーで魚を騙すことの限界を感じた1匹だった…。

 

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ナンヨウカイワリ。こちらも手尺で60cmくらい。

ヒットルアーはロケットダイブ187f。

80g程度のルアーだが、自分はPE8号+シーハンター25号1ヒロ+dmv170lb6ヒロのシステムでも全然扱える。たまにガイド絡みのトラブルがあるが。

最近はやはり大型ルアーの限界を強く感じていて、太い糸でも軽いルアーを扱えるように慣れる努力をしている。

 

 

本当にこの3ヶ月、クソほど打ちのめされてあがいてもがいて、正直苦しかった。

でもそんだけ負け続けても、釣りをやめられない自分がいる。それどころか、これだけ何も得られなくてもむしろワクワクしてしまう自分がいる。いや、強がりとかじゃなくて、本気で。これには自分でも驚いたけど。

試したいこともまだまだ多いし、なんだか突破口が見つけられるかもしれないような気がして今後が少し楽しみだ。

しばらく離島から離れなければいけないので思うような釣りには行けないが、次に向けて最善の準備を尽くすようにしたい。

ST-66

近況。

 

5日前、水面が大爆発するも乗らず。

あんな大きな水柱は初めて見た。

戦慄を覚えたほど。

もしかしたら巨大なGTだったかもしれない…。

あれこそが求めているものなのに空を切るロッドにどこか安堵を感じていた自分がいた。

バイトがあったのはラピード230f。

 

一昨日は前回釣った時と同じ潮、ほぼ同じ時間帯にキメジの群れに当たったが4バイト1ヒット1フックオフという結果に甘んじた。

バイトがあったのはラピード230fとブルポップ200f。

前者にはST-76を、後者にはシングルフックを使っていたがST-76は自分が考えていた以上にフッキングが悪いのかも。

今回ラピードで掛けたキメジはバイト〜合わせの流れはほぼ完璧に感じたが、バレてしまった。

太軸のフックを使う場合、特にキメジのような口の硬い魚に対しては普段以上に合わせの回数を多くする必要性を感じた。

また、ST-76のような太軸フックは合わせた時伸びてしまうナイロンリーダーとの相性が悪いのかもしれない。

本当だったらSTX-68を使いたいところだけど、値段のことを考えるとなかなか手が出ない。

「毎日釣りに行けてしまうことの弊害」

どうしても消耗品のコストを抑えようとしてしまう(時給850円をなめてはいけない)。

でもちゃんとお金をかけるべきところはかけないとダメだよなあ。

また、ナイトポッピングをする際はシングルフックでは極端にフッキング率が落ちてしまうように感じた。

 

そんな感じで潮は悪くても何もないわけではない1週間だった。

ただ、チャンスをモノにできなかった悔しさや疲労からか釣りをしている最中でもイライラしてしまう日もあったし、集中力が切れてキープキャストができない日もあった。

モチベーションの維持もなかなか難しくなってくる。

 

そんな時は甘えだけどライトゲームに限る。

 

昨日の夕まずめ

大きいトップのルアーに反応がなく風も強いので早々に諦め、忍ばせておいたヒラスズキタックルにチェンジ。

1投目で結果は出た。

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ST-66(スモールトレバリー66センチ…言いたかっただけで実際は60くらいだと思う)。

2年ぶりのカスミアジだった。

ヒットルアーはイグニットブレードというスピンテール系のヒラメ用ルアー。

このポイントは最近キビナゴのような小型のベイトがうじゃうじゃいたので面白そうだと思っていたのだ。

PE2号+フロロカーボン12号+小さいフックというタックルでのファイトはなかなかスリリングだった。

5分くらいかけてようやくキャッチした…、が明らかな抱卵個体だった。

ライトタックルで時間をかけて上げてしまったことに後悔を覚える。

写真を撮ってリリースしたが果たして生き延びてくれるだろうか…。

 

今回感じたことは、この島ではベイトとなっている魚が非常に小さいということ。

このサイズのカスミアジであればもっと南の島に行けば240mmのルアーにだって全然バイトしてくる。

そしてダツなどの外道もより南の島に比べて明らかに大きいルアーに対する反応が渋い。

フィッシュイーターはいないわけではないが、岸寄りにいるベイトが南の島に比べてかなり小さいのだと思う。

だからこの島での釣りは、沖を回遊しているより大型のベイトを捕食する活性の高い魚がフラッと岸寄りを通るのを待つ回遊待ちのような釣りになると思われる。

だから確率が低いのだろう。

ルアーサイズを落とす方法をいろいろと考えてはいるけれど、やはりどうしてもラインを細くすることは避けられないし、何よりそれは自分のしたい釣りではない。

それでも釣るためにはそれを受け入れることも大切なのかもしれないけれど。

 

やはり地磯からのGTは一筋縄ではいかない。